2005年03月19日

忙しくてゴキブリの足も借りたい。

 商売をしている実家の帳簿付を長年手伝っている。まあ、零細企業なので処理そのものはたいした問題ではないのだが、大変なのは親が委せきりで無頓着なことだ。要するに領収証等が足りないのである。公共料金が12ヶ月分揃っていた試しがないし、保険なども車の台数と車の保険の領収書の枚数も合ったためしがない。100円200円のレシートは後生大切にとってあるが、数十万の領収書はとんと無頓着……というより、大切にしすぎてどこかに仕舞い忘れるらしい。……等という愚痴を友人等に話すと、専用の箱を造るとか、毎月領収書を取りに行く、等の腐った助言をくれるが、何をおっしゃる、一通り全部玉砕済である。私の工夫を越える助言には出会ったためしがない。

 箱を造ればいつしか本当のゴミ箱になっているし、取りに行けば必ず遊びに行っている。(苦手なことから無意識に逃出すらしい)であるから、毎年領収書が我家に届くのは2月の半ば頃なのであるからもう毎年怒らずには居られない。

 その他、過去税務署に出した書類のコピーは大切だからと綴じておくと、いつのまにか、その他、親が大切だと思う書類から安売のチラシまで一緒に綴じられ、ページが足りなくなったのか、書類が表に出て、そのまま無くなってしまうことも毎年のこと。「何とか探せ!!」と言うと、すぐに泣言がはじまるが、

「私相手に泣いてどうする、泣くんなら税務署に行って泣け!!」

と、まあ、帳簿付も出来ないのに商売に手を出すような無責任な親では、親孝行は絶対に難しいと思う。

 こんなばかげたやり方でも何とかなっている現状が、何やら不可思議でしょうがなく思える。もう少し冷静に物事が推移するなら、神様のご加護に感謝するのだろうが、真っ赤な顔をして70近い母親を呶鳴りとばさなければ、必要なものが揃わぬのなら……神様の嫌がらせ? と思わざるを得ない。どうせなら何ともならずに一度税務署でお灸を据えてくれれば、ちっとは反省するのではないか。 子供に叱られたって馬の耳に念仏だ。

いや、猫に小判か? そうだ、きっと豚に真珠に違いない。

 まあ、今だから笑って言えるが、この糞忙しい時期に、実家を継ぐ筈だった末の弟が、実家嫌いから遠隔地に逃げだし……逃出したのはまだ許せる。引籠られるよりは余程良い……住所が決り、電話番号が決った、という二通の携帯メールにも、慣れぬ携帯電話上をちまちま指をはわせて返辞を出した。

 がぅぁああ!! (==メ

「二日に一度温泉に行ってます。幸せ(>_<)」

というCメールを受信して以後、私には弟が居なくなった。

 


 ところで実家で仕事をしないのか……と、いう疑問も有るかも知れない。

いや無理に聞け、いやいや読め、読んで同情しろ>読者

 母はのぼせる達で、暖房嫌いなのだ。つまり実家は寒い。外の方が温かいぐらいである。だから私は、実家には30分と寄らないようにしているのである。寄っても玄関から上がることは滅多にない。ちなみに夏は暑い。

 従って、実家で仕事をした方が、あれがない、これがない、というときにはなるほど便利であるが、風邪を引いて会社にも支障が出るので実家では仕事をしないようにしているのである。そう。家族と家族とのコミュニケーションよりも、論理が通って、暖房もあって、給料もくれるし、親の顔を見なくても済む会社の方が実家よりも居心地が良いのである。まあ、自宅ほどではないが。

 さらにいえば、こちらがちまちまと小さなレシートを台紙に貼って綴じる作業をしている脇で、酒を飲んだり、テレビを見て大笑いしている実家の連中を見ると霊格が崩落しそうになるので良くない。ましてや、こんな苦労の最中、親の顔なんて思い出したくもないから実家では働かないのである。

 僕にとってお母さんとは天国のお母さんだけだ。

――そんなのがいればだけど。

 


 12枚揃ったためしのない公共料金、理由が分らぬ振込み金、いつも足りない税金関係の書類、そして訳の分らぬ売上げ集計……ノートに一ヶ月分を列記しているのだろうが、日付が書いて無くてしかも32行も有ったりする。大口を別記したのだろうけれど、日付が分らない。

 以前、CADを使って、日付と要目を書入れ、後は金額だけを書けばよいようにと自家専用帳簿ノートを造っておいたが、2ヶ月としないうちに、電話番号のメモ用紙に代っていた。

 が、なぜか市場からの請求書だけは、毎年必ず綴じてある。大きさ二種類有る請求書のどちらも綴じてあるのだ。商品仕入価格が書かれている請求書については商売に活かすためかも知れない。でも、合計金額のみ書かれた小さな請求書が綴じてあるのはなぜだろう? 私の家に来たら真っ先にゴミ箱行なのに。

 などと思いながら、綴じられたバインダーに、二年前に私が自作した仕切紙が付いている……ということは……二年前の領収書を棄てたのか!?

 わざわざ余計なことばかりに熱中する……

 


で、虫嫌いの人は追記を読まないでください。

 帳簿付の手伝いも3月に入って、絶叫の度合が増した頃。思わず、猫の手も、鼠の手も、ゴキブリの足も借りたい忙しさ……と公言したら、哀れんでくれたのか、「でもゴキブリはやめた方が良いよ」というメールが二通届いた。

 私の現住処は、6階にある。俗に4階以上にはゴキブリが棲まないと言うが、まるでゴキブリが無くなったわけではないが、なるほど滅多にゴキブリを見ないのは確かだ。

 というわけで以下は遠い思い出……そう、三歩歩けば親の顔も忘れる……というより思い出したくない……私にとって、太古の記憶にも均しい、アパートの一階住いで手伝っていたときのことである。

 整理中の伝票やら、分類棚上げの伝票やら、なぜかご丁寧に綴じられた請求書(申告には無用だ)が、私の廻りに山をなしている……その中でちまちまと伝票を綴込んだり、PCに入力していたりすると、私に同情したのか、黒い妖精が伝票の整理を手伝ってくれるのである。あそこかと思えばここ、ここかと思えばあそこ、伝票の山の中を走り回っている。なんと微笑ましい光景だろう。そう思わなければやっていられない。何せ身動きすると山が崩れるのである。

 まあ、しょせんゴキブリの足、さして役にも立たぬが……その有様を見て私は空想を巡らす。

 彼(イヤ彼女かも?)に、完成した申告書類を届けて貰う光景を……封筒の中に、申告書類と共に世話役の黒い妖精を同封して郵送……ああ甘美。なんという甘美な想像だろう。そう、やはり人の不幸は蜜の味。自分が不幸ならば、もっと不幸な存在を造ってこそ、人生の苦難は乗越えやすい……だが、申告書類はまだ完成していないのだ。黒い妖精さんが手伝ってくれている頃には。少なくとも、伝票の山が消え去った頃には、黒い妖精さんは掃除機の中にご招待されるのである。

 転居して、ゴキブリの足を借りられなくなって、このような妄想とも無縁だ。だが今、この伝票の山は、黄色い花粉に祝福されて我家にある。おお、難たる福音。泪と、鼻水と、くしゃみをもって神に感謝の祈りを捧げん!!

投稿者 isao : 13:24

2005年03月01日

ををせくしい~~

某鉄人様に、香水の試用版をぶちまけられて、周囲の人物をくらくらにするほどせくしいな香を身につけてしまった、某せくしいれでいが、おもむろに改名をもくろんだ。だが、その漢字にふと疑問を抱いて、辞書を引いてみたところ……

という字に出会った。残念ながら、JIS第一・第二水準に含まれない補助漢字なので、ネット上の使用は難しいと思うのだが、この字も一応、「かおり」と読める。

で、「Super日本語大辞典」で意味を引くと、

《意味》

ぽ{動詞}しげる。草木が行く手につかえて、いっぱいにしげる。

ま{動詞}人目をさえぎってかくす。

み{動詞・形容詞}かおる(かをる)。つんと鼻につかえてよいにおいがする。かんばしい。

字形が思わせぶりなのに、「つんと鼻につかえてよいにおいがする。」・・・・・・(^m^;

投稿者 isao : 22:19