|
[ 霊媒相手]
恋の悩みは火傷の覚悟恋をすると美しくなる人と、醜くなる人がいる。……その変化は心から始まり、雰囲気、生活態度、対人姿勢、 服装のセンス、最後には容姿まで変わっていく。 この差は稀には相手に非がある。たとえば浮気性の相手に振り回されて不幸な恋の深みに嵌れば、 いずれはどんな人の心は醜く変わらざるを得ない。だが、大抵は、その当人の性質によるだろう。美しく変わる分には敢て問題にすることもない。 うまく恋が成就すれば良し。少なくとも美しい思い出が残るだろう。 だが、醜く変わるとどうなるだろう? ……恋に熱中すればするほど、相手の負担が増えていく。努力すればするほど相手に嫌われ、 嫌われても別れられなければ相手から憎まれていく。恋する相手に憎まれれば、己が心が傷つくだけではすまない。 いずれは己が心の痛みを含めて相手に恨みを抱くだろう。……この変化をもたらす主成分は、独占欲だ。 単に己が醜くなるだけでは終わらない。……往々相手も不幸にするのであるから面倒な話だ。 ところでこの話題は、私のオリジナルというわけでもない。地獄を題材にする仏教説話等の方がもっと露骨で詳しい。が、 あえて私がこの話題を持ち出したのは、こういう相手の相談に乗ることの大変さについてだ。 恋をすると美しくなる人ならば、相談に乗る必要もない。もしも相談を持ちかけられたなら、お惚気を聞かされると思うべきだ。 問題は当然、恋をすると醜くなる人だ。……無茶な願いを反省せず、周囲の迷惑を顧みず、ひたすら欲望充足に努力する。相談相手に頼るのも、 信頼するからではなく、欲望充足の一手段に過ぎない。当然、容易に利になびき、そして裏切る。 端的に言えば、恋をして醜くなる人(男女ともに)から、恋の相談を持ちかけられたら、逃げるべく努力すべきだ。 仮にうまく成就させることが出来たとしても、相手が必ず苦労するから。 ……いずれ双方から怨まれかねない。しかも……
今の心境だと、相手を不幸にするし、あなたも不幸になるから、辞めなさい……等と、真面目に答えると、 もしも相談相手が同性であれば「あなたは彼・彼女を横取りする気で、 そういうのだろう」といい、 もしも相談相手が異性であれば「あなたは私に気があるから、邪魔をするのだろう」 という。 恋愛相談に応じるには、言語明朗意味不明な物言いを、良心の呵責無く使いこなせなければならないと思う。 | トラックバック |