老神心霊研究所

幽明の道標

一霊媒が漏れ聴く話

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作者 老神いさお   
2008/11/12 Wednesday 23:16:06 JST

 多くの者が、自分の想いを伝えたがって、相手の意を汲まない。

 多くの者が、都合の良い話だけを聞いて、相手の意を汲まない。

 語り合えば、一人よりもさらに広く、深い見識に至れるのに。


 狭く、浅い見識を誇る者と、狭く、浅い見識を守ろうとする者とが……世の中に多い。そして心霊家の中に多い。

 生きている人も。死者の霊も――太智を悟る、その前に、己の頑なさに気が付かなければ、人は知恵によって愚かになるという矛盾に囚われたままだ。

 

 そのちっぽけな見識で、一体何が判るというのか?
 ……己の愚かさに気が付く知恵もないままに。

 相手を知らずに、何を語ろうというのか?
 己を知らずに、何を聞こうというのか?

 多くの者には知る準備が出来ていない。
 多くの者に知る準備が出来ていないから、私にも語る準備が出来ていない。

 
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