霊感のメカニズム
2006/04/15
霊感のメカニズム
本来、霊が地上に及ぼせる力は非常に微弱な物です。実際に、職業霊能者は神経質な人が多く、小さな物音や、一条の光線に目の色を変えるというのは、五感と比べて遥かに微弱な霊信を受け止めるのに感覚の敏感さが重要な役割を持つ事を暗示しています。しかし、単に感覚の過敏ばかりが、霊感を意味するのではありません。人間にはその微弱な力を受け止めるためののですが、二種類の増幅のメカニズムが備わっているのです。
1、精神統一の度合いが高く、雑音が押さえられて小さな信号も受信できる。
高級霊と感応するには必須の条件です。
2、神経が過敏になっていて、小さな信号にも反応してしまう……
この状態下でかかる霊は大抵、どうしようもない低級霊です。
精神集中
もう一つの方法は、精神の集中度を上げ、雑音を退け、微弱な信号を聞き漏らさないようにするというもので、本来、霊媒の行う交霊は、この方法によるべきです。
ただしこの方法は、霊媒の信念・信条が壁になり、特定の(類似の思想・信念を持った霊)以外とは繋がりにくいものがあります。これは霊媒の防御力であり、同時に、交霊力の狭さといえます。またこの方法で霊能力を扱える者は、霊障害をほとんど受けません。霊感の敏感な者がオカルトスポットなどで、きゃあきゃあ騒いでいても、何も感じない事でしょう。
更に言えば、精神修養も共に進めて守護霊との絆を深めれば、直前に危険を察知して身を守る事が容易になります。この場合、直前にというのがポイントなのです。霊能力に関する論争に時折、自然災害を事前に警告出来たかどうかなどと、論じられる事もありますが、地球上の各地で、毎年何度も大きな地震や、水害が起きているのに、日時や規模まで警告が出来なければ、下手な鉄砲も……といわれて当然です。また実際問題として、大地震にあったからといって、皆、死んでしまうわけでもなし、下手な警告は無用な二次被害(支出や時間的なロス、信用の失墜)を起こす可能性もあります。つまり必要なのは、身を守る事であり、予言ではないのです。ですから、身を守るのに充分かつ直前の警告こそが、最善の危険予知なのです。
さて、言うまでもなく、この増幅形式を得たものは、無用な事まで霊に頼ろうとする依存心以外に、恐れる必要はありません。苦労して得た財産は、容易に失われる事も無く、また、「精神統一」という財産は、死後の世界にも持ち帰れる素晴らしい財産なのですから。
神経過敏
バランスの悪い状態におかれた物、例えば、高く積み上げた品物や、座りの悪い物体は、ちょっとの力で大きく揺れだしますよね。精神が不安定な時にも、些細な事柄がとても大袈裟に感じられる事があります。実際、不安に駆られている時など、ちょっとした出来事でいらいらが生じるのを誰もが体験している事でしょう。
この精神が不安定になると、霊感が働きやすいというのは、例えば、怖がるから幽霊を見る……という論理と合い通じるところがあります。私が、霊障害を受けた人に対して、まず冷静さを促すのは、恐怖感が霊感を増幅して、ますます霊障害を呼び込みやすくなるからなのです。これは逆に言うと、冷静になるだけで霊障害から解放される場合もあるという事です。
また、このように精神不安定による霊感では、高級霊がかかる事はまず期待できません。実を言えば、本人が霊と考えるだけで、実際には霊でもなんでも無い、自分の意識の影を感じ取っている事も多いのです。霊で無い場合には、自分の精神の安定を求めるメッセージが多い事である程度判断が付きます。
まず第一に、この様な場合、他人に認められたい衝動に突き動かされます。自分の心の中に、他人の意志が感じられるというのは、言うまでもなく異常な状況であり、それがいわゆる「霊」でなければ、自身の「狂気」という、二者択一を迫られるのが普通だからです。しかし、残念な事に、低級霊の憑依であろうが、自身の狂気に陥ろうが、対外的には全く区別が付きません。そして、低級霊の憑依によって苦しんでいる場合は、狂気よりも辛いのが普通です。自身の狂気を見つめる冷静な自分がいて、生きている限りそのストレスと争い続けなくてはならないからです。
この、アンバランスによる霊感の場合は、従来、精神統一によって克服するしかないと考えられてきました。しかし、それは霊的、精神論的な発想にすぎず、人体の仕組みをきちんと考えるなら、別な回答がある事に最近気が付きました。魂が人間の主体とはいえ、現実には、心は身体の奴隷になっているのが普通です。そのような状態を魂が|辟易《へきえき》としているのが人間と言えます。
だから人は精神的または霊的な事に憧れを抱くのですが、それは同時に心身のバランスが取れて、心が肉体の支配下におかれなければ、魂は平穏であるという事でもあります。人は悩むから宗教の門を叩くのであって、悩まなければ宗教と縁を持つことなく生活を続けるのです。
アンバランスの原因
このアンバランスの原因には、家庭環境や、性格的な要因が大きいと言うのが、私自身の従来の考え方でした。実際、制御出来ない霊能力に関する相談者は、圧倒的に家庭・家族に問題を抱えている場合が多いのです。しかし、家庭環境に問題がある人すべてが霊感を得るとは限りません。これは、ある程度、説明が付きます。
実際、霊感を発揮する人には、家庭の不和の原因などを自分の責任と思い込んでしまう、内攻的な人が多いのです。ただし、年齢と共に、外攻的になる場合が多く、そうならなければ、発狂しかねないでしょう。そして、霊感を発揮しない人には、他人へ責任を転嫁してしまう、外攻的なひとが多いのです。
しかし、安定した家庭に霊感の強い人が生じる場合もあります。これは霊的な背景として、前世で霊能者であったとか、霊能者となるべきカルマを持っているというのなら分かりますが、単なる霊感過敏の人もいるのです。
この原因を、思春期に霊感を得て、結婚後に霊感を失う人に着目して、性エネルギーと考える人もいますが、実を言えば、気功などの世界では確立された思想が成立していたのです。
過剰エネルギー
人間の行動力の源、エネルギーは、食品のカロリーで表わされます。そして摂取カロリーの基準が定められていますが、もちろん生活習慣や労働時間、外的な要因などによって必要なカロリーは異なるわけで、現代人は往々にしてカロリー過多に陥ります。
人間は飢餓状態に置かれると、行動を押さえて、消費するカロリーを押さえようとし、飽満状態になると、運動や娯楽で消費するエネルギーを増やそうとします。仮に消費カロリーを増やそうとする衝動を「生命衝動」と呼びます。さて、飽食の時代と呼ばれる現代社会は、この生命衝動が増大しているのにも関わらず、その発散の場所が少なくなっているのが普通です。意識的にスポーツなどで発散するのが一番よいのでしょうが、ストレスを受けていたり、仕事や家事労働などによって時間の制約を受けたり、行動の抑圧を受けていたりすると、生命衝動が内にこもって発散出来なくなります。
過剰な生命衝動があっても、心身のバランスを保たれているのなら、それは身体に力がみなぎると表現出来るのでしょうが、心身のバランスが崩れて肉体に集中してしまうと、肉体的な活動の欲求と、それを押さえようとする意識のバランスが崩れて、無意識に暴力的な行動や、性衝動に流れてしまうのです。近年多い、暴力事件や、風俗の乱れなどは、このバランス崩壊といえましょう。このバランス崩壊のメカニズムは、従来の社会常識と大差はありません。つまり暴力に対する衝動をスポーツで発散させろ……又は、食事を制限しろ……という、回答がある訳です。
ちなみに、発散する以上にカロリーを摂取すれば、運動量が多いスポーツマンにも生命衝動が生じます。食事の適量は、本来、身体が知っているはずですが、人は身体に“聞いて”食事の量を決めるよりも、むしろ頭で、これぐらい食べないと……と考えますので、飢餓状態にでもない限り、生命衝動が生じるのはむしろ当たり前の事なのです。また、思春期には、身体が自発的に生命衝動を増すように、出来る限りカロリーを摂取しようという仕組みが出来ているのですね。それが性衝動であったり暴力的な行動に向けられるのです。
また、この生命衝動が、暴力的な行動や性衝動で発散出来ているうちは良いのですが、発散しきれない場合は、逆流、内攻(自身に害を及ぼす)を始めてしまいます。具体的に言えば、体調不良の原因になるのです。例えば躾が厳しい子女などは、暴力的な行動も、性衝動も抑圧されるために、やはり過剰エネルギーが内攻します。そして、問題は、このバランス崩壊の時に、衝動が精神に集中してしまった場合なのです。
バランスの崩壊
精神は霊性が支配するとしても、それが肉体を通じて表現する手段は、脳や神経系統といった肉体の諸器官に頼っているわけです。そこに過剰なエネルギーが流れ込めば、精神に異状を来します。本来なら美しい清流であるべき、霊と脳の間の情報の流れが、乱流、濁流となってしまうのです。これでは正常な思考が出来なくなります。そして程度の差があれ、精神活動の異常に繋がります。躁鬱病から、分裂症、そして霊感の発現(精神科医に言いわせると分裂症に含められてしまうでしょうが)まで、様々な形で障害が現れるのです。
また、これは必ずしも精神に過剰エネルギーが流れ込む場合だけではなく、例えば性器に過剰エネルギーが流れ込んでも、振り回される形で障害を受ける場合もあります。
対処法
原因が明らかになれば、対処法も出てきます。生命衝動のアンバランスが、コントロール不能な霊感の原因であるなら、食事制限や、スポーツの励行などで、霊感が減感するはずです。実際に、仕事をしている時やスポーツの最中には霊を感じないといった報告事例も多いのです。おそらく、厳重なコントロールを必要とするでしょうが、断食なども調整に有効だと思います。ただ、物が豊かな時代に、断食をすると、逆に欲望を増大させて悪影響が出るかもしれません。
注意
霊感が自然に発現するのは、アンバランスの結果が多いのですが、その一方でやはり前世の因縁としか呼べないようなケースもあります。霊能者になるべく道を用意されている者もいるのです。
2006-04-14