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親子関係の難しさ

2006/01/05

親子関係の難しさ

2006年 01月 04日

 母を連れて氏神を詣でた帰路、母の友人宅に立ち寄った。この方は私の霊感を知っている方で……30年近い付き合いがある…… 家移りに関してやら、一人娘の仕事に関してやらと、いくつか質問を受けた。

 まあ、個人相談の回答が一般の役に立つとも思えないが、「あまりおもしろくない」というのが、まとめだ。引っ越しも、転職も不可能ではないが、面白みがない。わざわざ現状を動かす価値があるとは思えないという物だ。

 続いて、愚痴が始まった。

・・・・・・・

Q「娘が心配で……仕事が忙しくて身体を壊すのではないかと思うぐらいに働いています。たまに家に来てもくたびれているのかボーッとして、身体を冷やさないようにしなさい、といっても聞こうとしません。」

A「ああ、それは頭がのぼせているのです。頭を使いすぎているから身体から冷却しようとしているのですよ。だから、冷やすな、とは言わない方が良いです。むしろ、頭を冷やせるように工夫をしてあげるべきです」

Q「そういえば、かかっている気功師に、夫が疲れてテーブルの上に足を乗せて休んでいてもそのままにしてあげなさいといわれました。」

A「頭が疲れた人は足を上げたがります。頭に血液が行き渡るようにという無意識動作なのでしょう。必要だからやっているのですから止めてはいけないのです。ただ、私は師から、頭でなく腹で考えよと叱られたものです。つまり、頭の使い方に無理があるから、無理な姿勢で休まなければならないわけで、行儀良くすることよりも行儀が悪くならないような日常の心掛けが大切だと思います。お嬢さんも頭の使い方に無駄が多いのでしょう」

Q「本人がいたら、ぜひ直接言って貰いたかった。私が何を言っても聴かないのです。整体師などの言葉なら聴くくせに…… もう本当に私には冷淡で。意地の悪い子です」

A「??? そうですか? 私はとっても良い子だと思いますが。まあ確かに母娘間の相性は悪そうですよね。それにお嬢さんは負けず嫌いで……」

Q「ええ、私もそうですが……」

A「誠意で物事をやり遂げるというより、負けず嫌いだからやり遂げると言う癖がありますよね。だから同じ努力をするにも人一倍疲れるし、得るものも少ないのです」

Q「同じやるなら、好まなければ頑張れませんよねぇ」

A「だけど、お母様が憎ければ家に帰ってきませんよ。ただ、責任感が強いから、お母様と一緒に暮らしても良いと言ってくれるような彼氏を見つけるまで、後ろめたいのですよ」

Q「え! 私は一緒に住まなくても良いと言っているのに!」

A「そのいい方は、お嬢さんには嫌味として伝わっていますよ。だからといって、一緒に暮らしたいと言われたら重荷に思われるでしょうが」

Q「でも、そう思ってくれているのかしら……以外だわ」

A「失礼ですが……。お母様は窮屈な方ですよね。たとえば、一緒に暮らすと言われたら窮屈に思い、一緒に暮らしたくないと言われたら寂しく思うでしょう? では、お嬢さんがどういう態度を取ったら満足できますか?」

Q「……確かに末っ子ですから構われたいですし、(習い事の)教師をしていましたから、ついつい、相手がいうことを聞くことが当たり前と振る舞うところもありますし……」

A「お嬢様はよく頑張っていらっしゃいますよ。世間では、褒められたくて親切に振る舞う人の何と多いことか。そういう人は思うようにならないとすぐ手のひらを返すように辛く当ったりします。そこでいくとお嬢さんは、素直で善良です」

Q「私以外には……」

A「(あなたが難しいからです……とは言わず)でもちゃんと帰ってくるのでしょう?」

Q「たしかに。老人ホームに入ろうかと言ったら反対もされましたし……」

A「本質的に優しいのですよ。ただ、愛情表現の手段が身に付いていないだけです」


相応じる(続「親子関係の難しさ」)

2006年 01月 04日

 この母娘間の難しさは、一体、母・娘のどちらに原因があるだろう? ……一方のみが悪いのでないことはお認めいただけることと思う。

 娘が母を思わずして、どうして小言ばかりの家に帰るというのだろう? お互い、同じ目的を持ちながら、そこに至る手段が解らず、互いに助け合うことも出来ずにいる――母・娘ともに、互いの気持ちが理解できず、同時に適切に表現することが出来ずにいるのだ。

 悲しいかな、これが「相応(相応じる)」ということだ。――つまり、

A「お嬢さんがどうなさったら満足なさるのでしょうか? 大切にされるとバカにされたように感じるし、構わなければ見捨てられるように感じるのではありませんか。お母様自身が、どういうときに満足なのか理解していなければ、それを求めてもお嬢様には何も出来ませんよ。いや、こういう難しい親子関係で、よく親を見捨てずにいる、と、むしろ褒めるべきでしょう。こういうのは大変失礼だとは思いますが、お母様を大切にするのはとても難しいと感じますが?」

Q「アア……講師の姿勢を、家族や知人に持ち込まないように注意してはいたのですが、やはり時々持ち込んでしまいます。」

……当人が自分の希望を整理できていないのだから、それに応えられる人などいないのだ。

 時計が読めぬ娘

 引き続いて、子を持たぬ私にも興味深い話を聴くことになった。

A「(娘が)小学生の時、算数の成績もよかったのですが、ただ時計の読み方が苦手で、読めるようになったのはクラスで一番最後だったのです。その時の担任の先生は非常に熱心な方で、『一人っ子というのは、何も言われなくても親の視線だけでとても重荷に感じるものです』と注意されました。そして夫に言われたのです。『○○ちゃん。 ○時だから起きなさい。○時○分までに食事にして、○分までに家を出て、○分の電車に乗らなきゃ、学校が始まる○時○分にたどり着けないでしょう! などと、時計代わりにお前が叱れば時計なんて見る必要がないじゃないか。それで時計の見方を覚えるはずもない』……きっとあの頃は、時計を見るのも嫌だったのでしょうね。」

Q「ああ! なるほど。その頃の分刻みのスケジュール管理が、自分には必要だったのだ、と認められたら、仕事でも無駄な頭の使い方をせずに済むのかも知れませんね。」

……大人にとってはただの心配・配慮のつもりが、子供にしてみれば大きな負担、大きな苦しみとなっていることも多いのです。いや、親にしてみれば心配のつもりが、実は内心の不平不満を子供にぶつける、一種の虐めとなっていたのかも。

 相応じる。――愛情を注いだつもりが、相手の反発を受けるなら、自分の愛情の在り方に疑問を持つべきかも知れません。


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