‘2005/05/11’ カテゴリーのアーカイブ

机上の空論

2005/05/11

2005年 05月 11日


 独善はいけない……確かに。では……他人を第一に思うことが正しいのか?

 たとえ理想が立派であっても、行動がついて行かなければ意味がない。いや、行動が起こせないから、理想を掲げているのではないか。それはとても不毛なことだが、世間では往々見受けることでもある。 他人第一。本当か?―― 自分に嘘をつくと何が真実だか分からなくなる。そして、世の中には真実を見失った人が何と多いことか。

・・・・・・・

 たとえば客商売などで、「お客様第一主義」などという店があるとする。なるほど暴利は貪らないかも知れないが、赤字が続けば店を畳むだろうし、従業員の安全や人権を無視してまで客を大切にするはずもない。「お客様第一主義」なるものは所詮はスローガンで、理想と現実の間に差があるのは間違いない。

むろん、客だって騙されてはいない。……冷静ならば。

 しかし、事故でも起こると、客は鬼の首を取ったように、「普段は『お客様第一主義』等といっておきながら、この金の亡者の嘘つきが!!」となる。あげく、今まで一度も店を訪れなかった人までも、非難に参加したりする。

これは一体、何が悪いのだろう?

「安全第一」とか、「お客様第一」とか、様々なスローガンをあちこちで目にするが、しかし、『スローガンは誰のためにあるのだろう?』 あるべき姿……理想のなんたるかはここでは触れない。ただ、些末な事例から私が思うに、口が動くときには実体はない。言葉が多いときは行為の伴わないときだ。……いささか意地悪な視点だが、スローガンは自己弁護でしかないと思う。
 実際に現場がスローガンを作り、管理職がそれを尊重するのであれば意味はあると思う。だが、管理職がスローガンを作り、それを現場に守らせるときには、こういう言葉があることを肝に銘じるべきだ。

「机上の空論」

「だからいったじゃないか!」……という言い訳を用意してはいないか。その為のスローガンではないか。そんな姑息な意図を見抜けないのは発案した当人と、その管理職だけだ。ただ、口先の指示で実際の管理・監理の代りになるはずもない。それを口先だけで終わらせたらどうなるか。……侮られて腐敗が進むか、裏切られて絶望するかしかない。

 スローガン……相手に言質《げんち》を与えつつも、自分には得るものがない。少なくとも自己弁護の言葉は、自分の不利にしかならない。それを敢えて作るのはいかなる心理の働きだろう?

私は思う。身体が動かないから口が動くのだと。

 自分に嘘をつけば、何が真実であるかが解らなくなる。――それがスローガンの恐ろしいところだ。

 実現不能なスローガンを掲げるよりも、実現可能な小さなアイデアを一つずつ見出し、褒め、報いて、それをノウハウとして蓄積することが大切だと私は思うが、特に公益性の高い組織ほど、スローガンを掲げるだけで誠意の無い行動を行いがちなようだ。

・・・・・・・

 かなり意地悪な指摘をすれば、女性が愛の言葉を求める心理と、男性が愛の言葉を言いたがらぬ心理なども、この問題と密接だ。

 女性は愛されていることに不安を抱き、男性は愛していることに不安を抱いている。……という話は絶対にしてはいけない話であったか?

・・・・・・・

 なにが正義であるかは、論理、又は摂理によって定めるべきであって、他人の言うことから正義を見極めようとするとうまく行かない。何しろ、多数決を取れば、社会正義よりも個人の利害が優先されるのが現代日本なのだから。その証拠に日本では当事者よりも外野席の者が大騒ぎをする。


お知らせBy老神いさお。

・スマートホン
iPhone/Androidで閲覧時に、最適化したページが表示出来るようになりました。よろしければ、ご感想をお寄せ下さい。

・サイト再構築中
移行途中のデータが時折、トップページに掲載されますが、編集作業の都合ですので、今しばらくご容赦ください。旧作については、本文右上に日付が記載されます。

・ページ更新
 現在:1021㌻
 復旧予定: 残り480㌻位・・・

老研カレンダー
5月 2005
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031EC
6月 2005
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930EC
老研イベントリスト
サブ・サイト