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不合理な楽

2005/04/13

2005年 04月 13日


中庸こそ答――ひたすら努力することが正しく、楽な道、楽な方法を選ぶことが悪いのではありません。世間には、ことさら勤勉さや努力を尊ぶ人がいたり、反対に努力を時代遅れとみなして楽な方法ばかりを追いかける人がいます。しかし、その議論の大多数は本末転倒というべきです。

 目的があるなら、大切なのは目的達成の為に最も効率の良い手段、そして適切な手段を選ぶことなのです。楽だとか、丁寧だとかいうのは、二番目の要素でしかありません。なんとなれば、怠惰故に、楽な道を選んで、結局、結果が得られなかったというのは、昔話によく使われる題材なのです。知っている人にはいう必要が無く、知らない人は知ろうともしない初歩的な摂理というべきです。

 反対に、勤勉さに誇りを持つ人が、一部に凝りすぎて全体のまとまりが悪くなるということもよく見ることです。要するにはバランス、中道・中庸が大切なわけです。

改善策は人によって異なる――ですから、私が、「努力が足りない!」と指摘するとしたら、それには「楽な生き方の否定」という意図はありません。手の抜きすぎで目的を失する事への注意なのです。 ……これはとても皮肉な話です。

 楽をして結局何も得られない……仕事をして給料を貰うのと、手抜き仕事で結局給料を貰えないのと、一体どちらが楽だというのでしょう? どうせ給料が貰えないなら、わざわざ手抜き仕事をするほうが面倒です。いっそ何もしないほうが良いはずですね。

 楽をしようと、実は役に立たないことをしている。役に立つことなら報われるのに、報われないことをして楽だといっている。…… これはとても変な話です。

急な坂道は頂上への近道」――ですよね。そして、「いくら楽だといっても坂を下れば頂上にはたどり着かない」――坂道を登る気がないなら、なぜ山を訪れるのでしょう? 

産まれて来たくて、生まれてきたのではない?

 ……ここで、生来の疑問が心にわき上がる人がいるかも知れません。

「私は生れて来たくて、生れてきたのではない」――では誰が望んだというのでしょう? 親はなるほど、子供が欲しくていたかも知れません。でも、選べることならば、もうチョット心掛けよく、親に不平を言わぬ都合の良い子が欲しかったのではありませんか。本当はもっと親孝行の子供が欲しかったのに、蓋を開けてみたら、不平不満の塊が生れてきて、内心はがっかりしているかも知れません。

 もしも魂があり、人が再生するなら……心霊主義者の見解です……一体、親が子供を選ぶのか、それとも子供が親を選ぶのか、どちらでしょうか? 合理的なのは子供が親を選ぶという選択です。なんとなれば、後から生れてくるのが子供なのですから。

 だとすると、「生れて来たくて生れてきたのではない」という主張は、……心霊主義者の見解が正しいとすれば…… 霊界から見たら契約違反的な言動となりましょう。

非効率な楽

 本題に戻ります。面倒でも役に立つことをするのと、楽でも役に立たぬ事をするのと、一体どちらが効率の良い生き方でしょうか? そして非効率な楽というのは、なんと滑稽な話でしょうか?

 このように矛盾に満ちた選択に、論理的な答を求めるのはナンセンスです。答があるとすれば、感情論に求めるべきでしょう。つまり、 問題は、そういう選択をせざるを得ない心理状況にあるのだ、ということです。

 非効率であっても楽をしたい……こういう矛盾した考えに陥っている人にとって、または、陥っている人に対して必要なのは、説教ではないし、論理でもありません。まずは休養が大切であり、そして、立ち止っての問題整理が大切なのです。

 自分の心が適切に働いていない。そういう時に、無理に前に進もうとするから、かえって状態を困難にするのです。


追記: 心霊サイト的意見

 矛盾した考えは状況を好転させることはありません。非効率な楽も続ければ自分を苦況に追込みます。そこに至る過程において、問題を自覚し、適切な相手に必要な援助を求められる人はごく稀です。

 必要な援助を得た人についてはもうここで論じる必要もありません。しかし、援助を得られない、というより、援助を求めなかった人はというと、矛盾が妄想の域まで達するようです。

 私は心霊家です。心霊家であるが故に、祟りや前世の因縁という事柄を否定は致しません。しかし同時に、祟りや因縁といったあやしげなものを引出す必然の全くない問題を、宛も心霊問題であるかのように論じるのには参加する気がいたしません。いえ、実はこれらの問題を霊媒が解決するのを見もし、体験もし、時には実行も致しますが、その原理は通俗的に考えられているような悪霊・低級霊等の除霊の必要ではなく、守護霊・祖霊との絆の強化、働きやすさの改善の結果であって、いわば自己の問題解決能力の効率化を図るという視点に立っております。そしてそういう立場、心霊主義の立場に立つが故に、私の目には、これらの問題が目に付くのです。

――ここに私は、「愚者」という言葉の意味を再認識すべきと考えます。

 いくら知識があり、思考や理解の素早い人でも、それを自分の幸せに役立てられない、そういう効率の悪い生き方をする人は愚者と呼ぶべきですし、こういう愚者に追随するのも愚者と呼ぶべきです。

 そして、効率の悪い生き方ゆえに行き詰り、助けを求める人がいるとして、智者ならまず方法の改善を計るでしょう。――突然ですが、ここに交霊主義の意義があります。つまり霊界からの助言で幸せを得るというのは、方法を改善することが前提であって、非合理的な楽をもたらすものではありません。そして、ここに困った事実が生じます。

 楽を求める心は、本来は合理性を追求する心なのです。ところが原因・結果の仕組、合理的な解決策が理解できないから、無駄に苦労し、苦労に疲れ果てて、非合理的な楽を選ぶ人が出てくるのです。

 端的にいえば、解決策が見えないから、不合理な楽を追究するのです。そのような人に、合理的な答を提示して、理解が望めましょうか? ――すべての人にあてはまることではありませんが、悩み、苦しむ人の中には、解決策を理解できない人がいるということなのです。

 当サイトが、基礎を大切にする所以です。一足飛びに頂上に着くのは妄想中の出来事でしかないのです。霊感があっても、神の助けを得ても、努力を必要とするのです。


分っているけれど変えられない

2005/04/13

2005年 04月 13日


某霊より、「分かっているけれど変えられない」――というテーマでメモを取ってくれと通信がはいりました。

分かっているけれど変えられない

己に主体性がない――自分を律することが出来ない人は、主体性を失っているということです。見てご覧なさい。そういう人ほどプライドが高く、声高に自己の権利を主張します。しかし口が先に出るのは身体が動かぬ人の特徴なのです。

敗北寸前だからこそ声を出さずにはいられない――しかし、本当に状況を変えたいなら、口を噤《つぐ》んで努力すべきです。罵声で援助を強いるのではなく、頭を下げて助けを乞うことを学ぶべきです。

 味方を必要とするとき、わざわざ親切な隣人すら敵に回してしまう。不幸な人の多くは、自ら進んで不幸を増やします。

・・・・・・・・

改善策がなければ、適切な霊信とは思えません。本件に関して廬氏に助言を求めました。

・・・・・・・・

廬氏より

 人の為せることには限りがある。言訳や八つ当りに力を注げば、解決が疎かになるのはいうまでもない。イヤ、努力する前に敗北の言訳を用意するところが、すべてを物語っている。……敗北癖が身に染みついているのだ。そこから直さなければならない。

 人が生きるにおいて、誇りを持つことは大切なことだ。だが誇りとは誰に向けるべきものか? 真の仏者は、天に恥じぬ生き方をし、人に嘲笑《わら》われることを恐れない。なんとなれば、人は都合の悪いものに敵対し、打ち、嘲笑《わら》い、それが出来なければ黙殺するものだからだ。

 天が人情に対して超然としているかのように、正しき人も人情に流されはしない。人が侮辱を試みるのは、侮る相手ばかりではない。自分が勝てぬ相手も嘲笑《わら》おうとするのだ。顔を引きつらせながら。
 時とすれば、嘲笑《わら》われ、黙殺されることこそが勝利を示すのに、その勝利を投出すために戦うというのか? それでは敗北しかあり得ぬ。

 真の武人は、戦いを選ぶという。選ぶためには敵を知らねばならぬ。

 人が戦うべきは己自身であり、見習うべきは天のあり方(摂理)である。天に恥じぬ生き方こそ人が求めるべきものだ。

 摂理は、天に唾を吐くような者を愚者と扱う、しかし、人は都合の悪いものも嘲笑《わら》うのである。


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