収支が合わない。

2006年09月23日


天界の門。

かれこれ、20年以上も温めている心霊問題がある。

当時は、好景気が風船に例えられていた。永遠にふくらみ続けるのか、それともいつかは破裂するのか。――いわゆるバブル景気である。

さて、師などから、心霊を学び始めると幸運が得られると教わった。と同時に、シルバーバーチの霊訓などでは因果律の原則を教わった。一体、心霊を学んだ結果得られる幸運とは、誰が蒔いた種であるのだろう? これについては二通りの答を聞くことになった。

1, 祖先の霊の加護

一見、因果律に反するように見えるが、よくよく学ぶとそうではない。自分一人の収支だけで因果律を解釈すれば、なるほど祖先霊の加護はズルくも見えるが、一家全体で考えると収支は合うというのである。逆に言えば、一家・一族の器を越えた幸運を期待することは無理ともいえる。

2, 効率の増進

一見、幸運に思えることは、実は本来、正当な自分の取り分であって、ただ、自分自身に受け入れる準備が出来ていなくて滞っていたのだ、という。これまた因果律に反していない。

……だが、と思う。豊かさは人間の努力だけでは成り立たない。むしろ使える資源のどれだけ多いかに束縛されている。これから先々、人口は増え、資源は減り、相乗効果で一人当たりが自由に使える土地、資源、エネルギーは減っていくだろう。すると、人間を支配している因果律というのは何を持って精算可能なのか。他の生物を追いやって土地や空間を獲得し、限られた資源を浪費し、湯水の如く使われるエネルギーを、一体、人がどうやって補償するというのだろう?

心霊の教える因果律なんて、子供達がおやつを仲良く分け合う、なんていう可愛い図《イメージ》ではなく、むしろ、盗賊達が盗品を山分けするの図ではないか。――仏教では、 善因善果というが、得た結果が実は盗品であるなら、得たのは果たして善因の結果なのか?

まあ、これが考えすぎである事を、実は私も把握している。今は思いつかなくてもいずれは解決する問題を、今あれこれと思い悩んでも仕方がない。……だがここでは、「総量は超えられない。再利用不能な資源もある」という、物質世界では実に当たり前の現実を再認識して貰いたいだけだ。

よろしい。本題に移ろう。

豊かさには限りがあるが、消費量は人類総和が生み出している価値に見合うものなのだろうか? 子孫に負債を押しつけていないか?

仮に子孫に負債を押しつけても、まあ、知ったことではないとする。だが、押しつけられた子孫は、その事に不平等感を感じたりしないか? たとえば現・日本の年金制度である。高齢化社会を迎えて、以前の世代は比較的低負担で、比較的好待遇を受け、以後の世代は高負担で低待遇に甘んじなければいけない。だが、将来の日本を支えるべき世代(多数のニートを輩出している世代を思い描いていただきたい)、果たしてこの年金制度を必要と思ってくれるだろうか? (年金が純粋に年金であれば私も異を唱えないが、役人の浪費を知った今となっては……)

国家の約束は、世代交代に関わらずに継続されるべきである。だが、その原則を守るのもまた、以後の世代なのである。信頼、もしくは期待をせざるを得ないが、何の保証もない。なにより、自分の生活費も稼がぬ者がどうして赤の他人の年寄りの面倒を見るというのだろう? それを期待する方が間違っている、そうは思えないか?

回りくどくて申し訳ないが、それなりの事情があって二十数年も温め続けている疑問なのである。

人が得ている幸運は、子孫に負担を先送りしているのではないか? であれば、その不平等感は、いずれ拒否されるのではないか? 私たちは私たちの行為に見合う幸福感で満足しているのだろうか? 働く以上に給料を貰うのは嬉しくはあっても、会社が倒産し、年金どころか退職金も受け取れぬなら、私たちが神と信じるその存在は、きっと悪魔に違いない。

・・・・・・・

地球の資源には限りがある。が、資源は地球の中にだけあるのではない。

もしも現状のアンバランス(収支の破綻)への解決策が、多の星への進出、もしくは、多の星からの援助を期待、というのであれば、ここで私は再び、先のイメージを繰り返さなければいけない。

人は果たして、おやつを分け合う幼子なのか。それとも盗品を分け合う盗賊なのか。

・・・・・・・

ところで、なぜにかくも人々は、幸運を求め、御利益を求め、うまい汁を吸いたがり、責任を忌避するのだろうか? パワースポットだ、エナジーストーンだ、占いだ、オーラ鑑定だ……なぜ、真心だけで幸せになれると人々はいわぬのか?

私が仮に、他の星から訪れた調査官、もしくは異星文化研究者であるなら、ここで声を大に叫ぶであろう。

「ここにいるのは盗賊ばかりだ!!」……と。


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