心霊用語の使い方について
2005年 05月 27日
心霊研究は主として霊媒を通じて行われる。したがって、心霊用語全般は霊媒の主観の影響を受けやすい。また直感勝負の霊媒は往々、同業者と没交渉になりがちで見解の統一がとりにくい。
たとえば人間を護り導く、いわゆる「背後霊」の定義についても、守護霊や祖霊などといった、守護の霊一般を指すのが普通だが、往々、憑依霊などを指して背後霊という霊媒もいる。
こういう用語上の揺らぎに神経質なのは非霊媒・霊媒との関係が疎遠な研究家だ。なるほど霊媒毎に異なる基準を利用されては、分類に難を来すのは目に見えている。だが根本的な調査手段を欠いたまま心霊研究をすれば不都合が生じないはずもない。……つまり、表現に揺らぎがあるのは、調査対象の分類が難しいからに他ならない。その分類そのものを霊媒にゆだねて研究するなら、それは心霊研究家というより、霊媒の秘書でしかない。
そもそも親切であるからといって高い能力を持っているとは限らない。世間でよく見るように、物事を教えたがる者は、往々知らないことを知ったかぶる傾向もある。
また、高い能力を持っているからといって、それが有益とは限らない。素樸な疑問を専門家に質問したら、回答があまりに高度すぎて理解できないという話もよく聞く。……むろん、相手に応じた回答能力も専門家に要求される技能の内だが、往々、質問者は見栄を張って素朴な質問を難しく問い、かくして難しい答を与えられがちだ。
善意の霊や強い霊が、その庇護者にとって好都合をもたらすと限らぬ以上、率直な霊媒の意見と、実際的な観察結果と食違うことはなきにしもあらずだ。
「いや、一流の霊媒ならば、それぐらい」……そういう考えを机上の空論という。バカとハサミは使いよう。適材適所に道具を使えぬ者が、良い道具を手に入れたとして使いこなせるかどうか。プロは素人に自分の道具を貸さない。…… 道具も人を選ぶ。
心霊用語の統一は、むろん必要なことだ。そのためには個人の研究家ではなく、多くの霊媒を有する団体組織がこれに当る必要がある。が、その事業に見合う実力を持った心霊研究団体は未だ無い。