急な坂道は頂点への近道


「神は、乗り越えられない試練を人には与えない」という言葉があります。私も人生の中で、度々《たびたび》その事を確認いたします。

 昨年の紅葉の頃、(当時)75歳の師匠と共に、山梨県の西沢渓谷へ、ハイキングに出かけました。登りは美しい渓谷沿いの……しかしアップダウンが厳しい渓流沿いの道を行きます。

 景色の美しさを感じながらも、誰もが帰りの道の厳しさを心配します。三時を過ぎる頃から、日没を恐れる人々が、来た道を引き返し始めました。そして往く手はますます険しくなります。いずれは天に届くかのように、傾斜が急になっていくのです。

「先生、こうやって景色を眺めに来ても、心霊の修行って出来るんですよね……みんな、もうちょっと頑張れば、登り切れるのにね……」

 頭では……霊感では判っています。私だって霊能者なのですから。 しかし、辛い道のりはやはり辛いし、不安な気持ちは霊能者だって同じなのです。信念を貫けるか、それとも諦めてしまうのか。

 75歳の師匠を気遣いながら……同時にいつまでも子供扱いする師匠に気遣われながら……その険しい道を登りきると……

 そこには……遥か遠くの景色も見渡せる高みに、以前はトロッコが走っていた、なだらかな道が続いていました。

 「登り切ろう」という信念を貫いた達成感を味わいながら、元気な師匠を、小走りに追いかけ帰途につきました。

 私の心の迷いに反して、上り坂は、永遠には続きませんでした。どんなに急な坂も、いずれは頂点に達します。人生の困苦にも、きっと頂点があることでしょう。そして、急な坂ほど頂点への距離は短いものなのです。どうか、目前の困難にひるむ事なく、自分の未来を信じてください。

 多くの人の守護霊や……ご先祖の霊から……皆を勇気付けて欲しいと頼まれます。

 乗り越えられない苦難は無いのです。どうか、自分の未来を信じてください。

 

あなたは知っているはず!

 人間は皆、生まれてくる前に、『おまえはこれだけの徳を積み、これだけの罪を負っている。おまえの欠点を直すために、おまえは、これこれこういう、人生を送る事になる。』というレクチャーを受け、同意した後に生まれてきます。

 忘れている人も多い事でしょう。――いえ、前世の事など、覚えているのがおかしいとされる世の中なのですから……

 送るべき人生のレクチャーを受けるというのは、人々の未来が完璧に定まっているという事ではありません。人生はその環境によって大きく影響を受けます。人によっては環境に振り回されて、一生を終える人も珍しくはありません。転生する際には、その環境が決まっているのだ……という事なのです。

 そして、その環境を受け入れる事を承諾した上で、その人生を全うするのに必要な守護霊、背後霊と縁組をし、共に様々な準備を行い、訓練を行った上で、その後に転生してくるのです。ですから、自らの環境に不満を言ってはいけません。自らの環境に不満を言うということは、転生前、そして転生後にもあなたを支えつづけている協力者たちを侮辱する行為なのです。

 あなたが霊界で学んできた通りに努力し、適切な行為を心がければ、いずれ道は開けてきます。しかし、あなたが不満を言い、不満の解消を祈ったとしても、それに応えるのは低級霊だけなのです。なぜなら霊界では、あなたが不満を言うまでも無く、すでに解決の道筋は生まれる前から用意してあるからです。

 心を落ち着けて、転生する前に結んだ契約を思い起す時、あなたの心に暖かいものが生まれたとしたら、それはあなたの守護霊が、そばにいる事を知らせるサインを送っているのです。霊と霊との意思の交流は、霊視・霊聴で行われるのではありません。霊視・霊聴は単なる霊能者の職業的技能であって、通常の意思交換は、直接心に響いてくるニュアンスによるのです。

 あなたが、このサインを暖かく受け止められるようになると、もっと多彩な意思・インスピレーションが受けられるようになります。


2006-04-15

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