祈祷の技術


 人を救いたいからと、霊能力を欲しがる人がいます。しかし、手段が人を助けるのではなく、誠意や努力が人を助けるのです。

 たとえ霊感があろうと、交霊能力があろうと、誠意や努力なしに人を助ける事は出来ません。そして、能力や手段は、誠意や努力に付随していくものなのです。

 霊能力を生かすのに基本的な技術はあっても、技術を生かすのは、正しい動機や、純粋な誠意なのです。したがって、以下の項目を活用できるのはごく限られた人になる事でしょう。

 朋党の私心

 朋党とは利害や主義主張を同じくする仲間の事を言います。そして朋党の私心とは、自分の属する集団への利益を第一に考えるということです。

 たとえば国家の中で官僚たちが派閥を組み、国家の利益よりも自分たちの派閥の利益を優先し、結局は国家に多大な損失を与えたりする事を指します。官僚の場合は忠誠を誓うべき対象が絞れてよいかもしれませんが、会社員の場合は、複雑な忠誠を求められます。

 国家、企業、企業内の派閥、友人関係、家族……属するべき集団に対して、私心に流されず誠意を尽くす事は大切な事です。

 そして霊能者にとって、朋党の私心を捨て去る事は非常に重要な事です。

 悪意を持つ霊……悪霊はあたりまえの事として、低級霊と呼ばれる霊たちが、人々に迷惑を及ぼすのは、身勝手な行いがあるからなのです。それは私心で働き全体の利益を損なうということなのですね。ですから朋党の私心を棄てなければ低級霊と感応しても気がつかないことがあります。

 いえ、それどころか、朋党の私心の持ち主は、低級霊の格好の憑霊対象になります。

 一方、高級霊と呼ばれる霊は、個人的な利益の為ではなく、全体への利益の為に働いています。したがって、自分の利益や、朋党の私心のために、霊能力を用いようとするのをものすごく嫌うのと同時に、私心が強い人と高級霊は波動が合いにくいものなのです。

 願かけ

 私はよく、「霊界はとてもせこい」と表現しますが、表現が下品でも重要なキーワードなので留意してください。

 霊感を持つ人は、自分や知人の幸せを願って、願かけ……祈祷を行う事があります。祈祷については、叶うものは叶うし、虫が良い願いは無視されますので、どうということは無いのですが、時期が至らない願いや、解決に時間がかかる願いは、祈った本人が忘れても継続して霊界の働きかけが行われている事があります。

 願いが叶った時は、きちんと謝意を祈念するのは当然として、不要になった時は願かけを解く必要があります。というのは願いが叶い奇跡と感じられるような事件の背後には、本来の背後霊だけではなく、驚くほど多くのボランティア……援助の霊たちの協力があるものです。つまり、肉体を失った一人の霊の力は、地上世界に及ぼすにはあまりにも微弱なのですね。

 そういう大勢の背後霊の援助を得て、力を及ぼしているのですから、いくら霊界が奉仕の心で満ちていても、無駄な仕事を繰り返すと、援助の霊たちが離れていくので、背後霊や高級霊たちは無駄な仕事はものすごく嫌うものなのです。

 ですから願かけの際には、無駄の無いように配慮しないと、相手にされなくなりますので注意が必要です。

 つまり私が、せこいと表現するのは、いろいろな意味で霊界の行為には無駄が無い事を表しています。そして贅沢な望みはまず叶わないのです。

 祈りは深く、そして一度だけ

 プロフェッショナルほど、くどくどとしつこい話を嫌います。願掛けでよく見る間違いは、大切な願いほどくどくどとしつこく祈ることです。

 ……駄目なものはダメ。しつこいのはむしろマイナスです。

 霊媒ならば、深く一度だけ祈る。

 素人ならば、静かに三度祈る。

 それ以上祈ることは、良くを晒して低級霊を自分の周りに集めるだけです。それは災難を呼ぶのと何ら変わりません。


2006-04-14

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